採用代行の費用相場と、どこまで任せられるかの境界線
採用代行を検討するとき、金額よりも先に確認すべきなのはどこまでやってくれるのかです。同じ「月30万円」でも、契約範囲が違えば実質的な負担はまったく変わります。
特に採用担当が不在の会社は、社内で受け止める前提の業務が残っていると、そこで止まります。
料金体系は3種類
月額固定型
もっとも一般的です。月25〜50万円程度が中小企業向けの相場です。決められた業務範囲を月単位で担います。
予算が読めるのが利点で、逆に応募が少ない月も費用は変わりません。
従量型
応募1件あたり、スカウト送信1通あたりといった単価で課金されます。少額から始められますが、応募が増えると総額が跳ねます。
成功報酬型
採用が決まった時点で費用が発生します。一見リスクがないように見えますが、注意点があります。人材紹介の許可を持つ事業者でなければ「入社1名あたりいくら」という設計は取れないため、採用代行としての成功報酬は業務委託の範囲内で組む必要があります。契約書で報酬の性質がどう定義されているかを確認してください。
相場の目安
| 依頼範囲 | 月額の目安 |
|---|---|
| 求人原稿の作成・媒体運用のみ | 10〜20万円 |
| 上記+応募対応・日程調整 | 25〜35万円 |
| 上記+スカウト送信・面接同席 | 35〜50万円 |
| 採用戦略の設計から関与 | 50万円〜 |
これに求人媒体の広告費が別途かかります。職種と地域によりますが、中小企業の中途採用で月10〜20万円が一つの目安です。
契約範囲に入らないことが多い業務
ここが本題です。以下は「採用代行」という言葉から任せられそうに見えて、標準の契約範囲外になりやすいものです。
前任者が使っていた媒体アカウント・契約の棚卸し
新しく募集を始めることは請け負っても、過去の契約整理までは含まれないことが多いです。不要な媒体課金が続いていても、そこは対象外として残ります。
属人化していた採用業務の手順化
代行事業者は自社の手順で運用します。それは効率的ですが、契約が終わった時点でその手順は自社に残りません。次に社内で回すときにまた一から作ることになります。
後任担当者へのOJTと引き継ぎ
代行を続ける前提の契約なので、社内に引き継ぐことは想定されていません。むしろ引き継がれると契約が終わるため、積極的に提案されない構造があります。
選考基準の言語化
前任者の頭の中にあった判断基準は、代行事業者にも分かりません。ここが曖昧なまま進むと、通す人と見送る人の判断が現場とずれます。
「安い」提案に注意すべきケース
月額が相場より明確に低い提案を受けたときは、次を確認してください。
- 応募対応(返信・日程調整・見送り連絡)が含まれているか
- 対応時間の上限(月○時間まで)が設定されていないか
- 求人原稿の修正回数に制限がないか
- 最低契約期間と中途解約時の扱い
応募対応が含まれていない採用代行は、担当者が不在の会社では機能しません。 応募が来ても返信する人がいない状態は変わらないためです。
担当者が不在の場合に必要な範囲
採用担当が退職した会社が本当に必要としているのは、募集の代行だけではありません。
- 止まっている業務の復旧(アカウント回収・契約整理・応募者の掘り起こし)
- 通常の採用運用の代行
- 後任の採用
- 後任への引き継ぎと、属人化を解いた手順の納品
一般的な採用代行は2だけを担います。1・3・4を別々に手配すると、費用の合計は大きくなります。実際の金額比較は採用担当の後任を人材紹介で採ると総額いくらかかるかにまとめています。
当社の採用担当引き継ぎ代行は、1〜4をまとめて4ヶ月・200万円(広告費込み・分割可)で提供しています。契約終了後も運用が続くように、引き継ぎ時にマニュアル6点を納品します。
どこまでを外に出し、どこから社内で持つのか。その線引きの相談だけでも構いません。棚卸しまでは無料です。