内定者懇親会・内定者アルバイトが宙に浮いているとき
採用担当が退職したあと、「そういえば来月、内定者を集める会をやると言っていた気がする」という話が社内から出てくることがあります。案内を出したのかどうかも、会場を押さえたのかどうかも、前任者しか知らない。内定者アルバイトに至っては、いつから来る予定なのか、受け入れる部署に話が通っているのかも分からない。
内定者への連絡全般をどう立て直すかは内定者フォローが途絶えたときの立て直し方で扱っています。この記事はそこから切り出して、「日付が決まっている(かもしれない)イベントをどうするか」という運営の実務だけに絞ります。イベントは日付が動かせない分、判断を先送りするほど選択肢が減っていきます。
予定があるのかどうかを、4か所で確認する
まず「そもそも開催予定があるのか」を確定させます。社内の記憶は当てにならないので、記録から拾います。
| 確認する場所 | 分かること | 注意点 |
|---|---|---|
| 前任者の業務カレンダー | 開催日、会場、社内の招集状況 | 個人カレンダーに入れていた場合は見えない。共有設定を管理者に確認 |
| 内定者への送信済みメール(前任者のアカウント) | 案内を出したか、どんな日程で伝えたか | 退職後にアカウントを停止していると読めない。停止前に転送設定を |
| 会議室予約・施設や飲食店の予約履歴 | 実際に押さえてあるか、キャンセル期限 | 個人名義で予約している場合がある |
| 経理の稟議・発注書・請求書 | 会場費、ケータリング、記念品などの発注有無 | 金額が小さいと稟議に残らないことがある |
案内を出してしまっているかどうかが、最初の分岐点です。 出していれば内定者は予定を空けています。出していなければ、開催しないという選択が静かに取れます。
前任者が個人の携帯やメールで内定者とやり取りしていた場合、社内の記録には何も残っていないことがあります。その場合の探し方は前任者の個人携帯・個人メールで進んでいた候補者をどう見つけるかの手順が流用できます。会議室の予約履歴と交通費精算から辿る方法は、イベントでも同じように使えます。
延期か中止か、開催日の2週間前を目安に決める
社内の体制が整わず、直前まで開催可否が読めないことがあります。ここで判断を引き延ばすと、内定者は「連絡が来ないまま当日が近づく」という最も不安な状態に置かれます。開催日の2週間前を目安に、いったん決めてしまうことをおすすめします。
判断の軸は「内定者に何を約束していたか」と「会社側に開催の実体があるか」の2つです。
| 状況 | 延期が向く | 中止(実施しない)が向く |
|---|---|---|
| 案内を出したか | 日程を伝えて予定を空けてもらっている | まだ案内していない/打診段階 |
| 目的 | 内定者同士の顔合わせ、入社前の不安解消 | 会社紹介など、資料や個別面談で代替できる |
| 社内の準備 | 会場・当日の担当を1〜2ヶ月後なら組める | 誰が仕切るか決まらず、日程を動かしても同じ |
| 入社日までの余裕 | 入社まで2ヶ月以上ある | 入社日が目前で、手続きを優先すべき |
中途採用の場合、内定者は在職中であることが多く、会社都合の日程変更に合わせるのは負担になります。人数が数名なら、集合形式をやめて入社前の個別面談に置き換えるほうが、内定者にとっても現実的な場合があります。「規模を落として実施する」も、延期と中止の中間の選択肢として持っておいてください。
なお、入社日そのものが迫っている場合は、懇親会より雇用契約書や社会保険の手続きが優先です。その優先順位は入社直前の内定者の手続きが止まっているときの確認項目に整理しています。
内定者アルバイトは「受け入れ側」から確認する
内定者アルバイト(入社前に一部業務を手伝ってもらう形)が宙に浮いている場合、確認する順番はイベントとは違います。人が実際に出社してくる話なので、受け入れ側の準備が欠けると当日に事故が起きます。
- 開始日と勤務条件が本人に伝わっているか(労働条件の通知は書面で残っているか)
- 雇用契約(アルバイトとしての契約)が締結済みか、雛形はどこにあるか
- 配属先の部署長が受け入れを認識しているか、当日の指示者は誰か
- 勤怠の付け方、給与計算への連携が総務・労務側に共有されているか
- 交通費、貸与するPCやアカウントの手配
このうち契約と給与の部分は採用ではなく労務の領域です。前任者が両方を兼務していた場合、採用側だけ後任を立てても穴が残ります。前任者が採用以外も持っていたなら、戻す順番を先に決めてください。
開始日まで日数がなく、受け入れ担当も決まらない場合は、開始日を後ろにずらす判断を早めに本人へ伝えるほうが、当日に放置されるより誠実です。 ずらす場合は「いつから始めるか」を同じ連絡の中で示します。
内定者への連絡文は、事実と次の日程だけを書く
連絡が遅れた後ろめたさから、長い説明や謝罪を並べたくなりますが、内定者が知りたいのは「予定がどうなるか」と「誰に聞けばいいか」の2点です。退職の事情を詳しく書くと、会社の体制への不安を招くことがあります。担当交代の伝え方の基本形は選考中の応募者に「担当が変わりました」をどう伝えるかと共通です。
延期を伝える場合の骨格です。
○○様
先日ご案内しておりました内定者懇親会について、ご連絡いたします。 社内の体制変更に伴い、開催日を○月○日(○)に変更させていただくことになりました。すでに○月○日でご予定をいただいていた場合、直前のご連絡となり申し訳ありません。 なお、入社日(○月○日)および入社手続きの予定に変更はございません。 本件および入社までのご連絡は、今後は総務部の△△が担当いたします。ご不明な点は本メールにご返信ください。
押さえる点は4つです。
- 変更の事実を先に書く(理由は「社内の体制変更」程度で足りることが多い)
- 新しい日付か、決まっていなければ「○月○日までにご連絡します」と期限を書く
- 入社日と手続きに影響がないことを明記する(ここが最大の不安要素)
- 今後の連絡先を実名で示す
中止する場合も同じ構造で、「開催しないこと」「入社日に影響しないこと」「代わりに個別面談の機会を設けること」を並べます。何も代替を示さずに中止だけ伝えると、内定者側は会社の状況を悪く推測しやすくなります。
次の担当を決めてから連絡する
連絡文の最後に書く担当者名が空欄のままだと、返信が来た瞬間にまた止まります。イベント運営は採用の専門知識がなくても引き取れる業務なので、総務や管理部門の方が一時的に窓口を持つ形で十分成立することが多いです。ただし、入社日や条件に関わる質問が来たときに即答できる人を後ろに置いておいてください。
イベントの立て直しまで手が回らないのは、その前段の求人活動や後任探しが同時に止まっているからです。止まった求人の復旧、後任の採用、引き継ぎと業務改善をまとめて引き受けるのが採用担当引き継ぎ代行です。後任は採用担当の経験者でなくてよく、当社が育てて引き継ぎます。標準プランは4ヶ月・200万円(税別・広告費込み・分割可)で、ほかに復旧のみの2ヶ月プランもあります。詳しくは料金プランをご覧ください。
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