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求人が止まっている間、社員紹介(リファラル)で動かせるか

採用担当が退職し、媒体の管理画面に入れない、どの契約がいつまで残っているのかも分からない。それでも現場の欠員は待ってくれず、「いつ採用できるのか」と毎週聞かれる。この状態で唯一、外部の手続きを待たずに動かせるのが社員紹介(リファラル)です。求人媒体の復旧には管理画面の権限やアカウント、契約の確認といった手順が必要ですが、社員紹介はそれらに依存しません。

ただし「いい人がいたら紹介して」と全社メールを流すだけでは、ほぼ反応がありません。ここでは制度として整えることは目指さず、数週間で紹介を何件か動かすための最低限の運用に絞って整理します。

なぜ社員紹介は今日から動かせるのか

社員紹介に必要なものは、①募集する職種と条件、②応募を受ける窓口、③面接する人の空き枠、の3つだけです。媒体の掲載権限も、原稿の作成も、代理店との調整も要りません。

このうち②の窓口だけは先に用意してください。紹介された人の履歴書が誰かの個人メールに届いたまま止まると、紹介した社員にも候補者にも不信感が残ります。窓口の作り方は採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順にまとめています。

「いい人いたら紹介して」が動かない理由

全社メールが動かないのは、受け取った社員が「自分に頼まれている」と認識しないためです。声をかける範囲を絞り、具体の職種と条件を渡すと反応が変わることが多いです。

依頼は、部署を絞って口頭で、紙1枚を添えて行います。 紙に書くのは次の項目です。

  • 職種名(社内の呼び方ではなく、社外の人に通じる名前)
  • 仕事内容を3行程度
  • 必須条件を2つまで(多く並べるほど紹介は減ります)
  • 給与レンジ、勤務地、勤務時間
  • いつまでに採りたいか
  • 紹介の連絡先(窓口に統一)
声をかける相手理由依頼のしかた
欠員が出ている部署の社員仕事内容を自分の言葉で説明できる部署会議の場で条件シートを配る
募集職種と同じ職種の社員前職・同業のつながりを持っている個別に、職種名と条件を具体的に伝える
入社2年以内の社員前職の同僚と連絡が続いていることが多い「前の職場で一緒だった方」と対象を言語化する
現場の管理職部下の欠員を実感している採用の見通しと合わせて協力を依頼する

依頼の文面は「該当する人がいれば」より、「〇〇職を△月までに1名探しています。前職で同じ仕事をしていた方に、この条件を見せてもらえませんか」のように、相手がすべき行動まで書くほうが動きやすくなります。

インセンティブを急いで決めるときの最低限

紹介制度を一から設計しようとすると数ヶ月かかります。今回の募集に限った暫定運用として、決めるのは4項目だけで足ります。

決めること判断の目安
金額人材紹介会社の手数料は理論年収の30〜35%程度が相場とされます。これと比べれば、紹介手当を数万円〜数十万円に置いても費用は小さく収まる計算になります。社内の他の手当と釣り合う額から決めるのが無難です
支払うタイミング入社時に全額、または入社時と在籍3〜6ヶ月後の分割。早期離職の懸念があるなら分割が扱いやすい
対象者誰が受け取れるか(役員・人事担当・紹介職種の面接官を除くなど)を先に決める
期限「今回の〇〇職の募集について、△月末まで」と区切る。恒久制度にしない

紹介手当は賃金として扱い、就業規則や賃金規程に定めた上で支払う形をとるのが一般的です。労働者の募集に関する報酬の扱いには法律上の制約があるため、制度として文書化する前に、顧問の社会保険労務士や弁護士に確認してください。金額の大小より、この点の扱いを誤らないことが重要です。

なお、制度が固まるまで声かけを止めないでください。 「手当は追って通知します」と伝えたうえで先に声をかけ、金額は後から遡って適用する運用でも実務は回ります。

紹介された人を見送るときの気まずさに、先に備える

社員紹介で最も社内に残るのは、採れなかったときのしこりです。これは依頼の時点で3つを伝えておくと、かなり軽くできます。

  • 選考は通常の応募者と同じ流れで行うこと
  • 見送りになる場合もあること
  • 紹介者には合否の結果だけを伝え、判断の理由は伝えないこと

見送りの連絡は、本人への通知を先に済ませてから紹介者に伝えます。順番が逆になると、本人が社員経由で結果を知ることになり、後から苦情になりやすいです。紹介者への言葉は「お声がけいただきありがとうございました。今回は見送りとなりました」で十分で、理由の説明は避けます。候補者本人の情報を社員に開示することになるためです。

紹介者が現場の部長など立場のある人の場合は、合否の決裁を誰が持つかを先に決めておくと、判断が宙に浮きません。紹介者を評価の場に入れない、というだけでも揉めにくくなります。

選考フローは通常と同じにする

紹介だからと書類選考を省いたり、面接を1回で決めたりしたくなりますが、通常のフローに合わせたほうが後で困りにくいです。理由は3つあります。

1つ目は、入社後のミスマッチが紹介者との関係に跳ね返ることです。2つ目は、他の応募者や社内への説明がつかなくなることです。3つ目は、条件交渉の経緯が記録に残らず、後任の採用担当が引き継げなくなることです。

許される圧縮は、面接回数を減らして社長や部長が一次面接に出る程度までと考えてください。その場合も評価の記録は残します。記録の残し方は社長が急に面接するときの準備(質問と評価の最低ライン)を参考にしてください。

残す項目は、誰の紹介か・受付日・面接日・合否・判断した人の5つで足ります。これがあれば、後任が入ったときにそのまま引き継げます。

社員紹介だけでは埋まらない前提で並行させる

社員紹介は母集団の上限が社員のつながりの範囲で決まるため、職種によっては1件も出ません。数週間動かして反応がなければ、それは打ち手の失敗ではなく、その職種にはつながりがなかったということです。

同時に動かせるものとして、過去に見送った応募者や辞退者への再アプローチがあります。こちらも媒体の復旧を待たずに始められます(過去の応募者リストを使って、応募ゼロの期間を埋める)。並行して、媒体側の契約とアカウントの復旧を進めておくことになります。

数週間の進め方

時期やること
1週目職種を1〜2に絞る/条件シートを作る/紹介手当を暫定で決める/応募窓口を用意する
2週目対象部署に口頭で依頼/面接官の空き枠を先に押さえる
3〜4週目面接・合否/紹介者へのお礼と結果連絡/選考記録を一覧に残す

ここまでは社内の人手だけで進められます。一方で、媒体の掲載再開、後任の採用担当の確保、業務の手順化までを並行して進めるには、通常の管理業務と兼任では手が足りなくなることが多いです。

当社の採用担当引き継ぎ代行は、止まった求人活動の復旧、後任の採用担当の採用、引き継ぎと業務改善までをまとめて担う支援です。後任は採用担当の経験者でなくてよく、当社が育てて引き継ぎます。標準プランは4ヶ月・200万円(税別・広告費込み・分割可)で、詳細は料金プランに記載しています。

まずは現状の確認だけでも構いません。採用ストップ診断(媒体アカウント・契約・進行中の応募者の棚卸し)までは無料です。 LINE公式からご相談ください。

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