採用代行に「原稿だけ」「面接調整だけ」をスポットで頼めるか
採用担当が辞めて、求人原稿は古いまま、面接の日程調整も止まっている。月額の採用代行を見積もると金額が大きく、「困っているのは原稿と日程調整だけなので、そこだけ頼めないか」と考えている方もいるでしょう。
部分的な作業を単発で頼む「スポット依頼」は、作業によっては成立します。ただし、単発で切り出せる作業と、切り出すと止まる作業があります。また、外に出しても社内の指示と確認の手間は残ります。この記事では、その境界と、スポットで足りる会社と足りない会社の線引きを整理します。
スポット依頼とは何を指すか
ここでいうスポット依頼は、月額で採用業務をまとめて任せる包括契約ではなく、「原稿を3本書く」「媒体の設定をする」といった作業を、範囲と納品物を決めて単発で発注する形です。月額契約の料金体系と、契約に含まれにくい業務の範囲については採用代行の費用相場と、どこまで任せられるかの境界線で整理しています。この記事では、月額契約を結ばない場合に絞って考えます。
単発で成立しやすい作業、しにくい作業
作業がスポットに向くかどうかは、始まりと終わりがはっきりしていて、納品物で完了を確認できるかで決まります。逆に、時間をかけて状況を覚えていくことが前提の作業は、単発で切ると引き継ぎのたびに止まります。
| 作業 | スポットでの成立 | 理由 | 社内に残る手間 |
|---|---|---|---|
| 求人原稿の作成・書き直し | 成立しやすい | 納品物が原稿1本で、完了が見える | 業務内容・条件の情報提供、事実確認 |
| 媒体の管理画面の設定 | 成立しやすい | 設定項目が決まっていて、終わりがある | 権限の付与、設定内容の承認 |
| 日程調整の代行(期間を区切る) | 条件つきで成立 | 対象者と期間を決めれば範囲が切れる | 面接官の空き枠の提供、変更時の判断 |
| 応募者対応の継続 | 成立しにくい | 毎日発生し、過去のやり取りを知る必要がある | 結局、社内で受け直すことになる |
| 後任の育成 | 成立しにくい | 数ヶ月かけて業務を移す作業で、単発では切れない | 育てる人がいないまま残る |
成立しやすい:原稿作成・媒体設定・日程調整
原稿作成と媒体設定は、渡す情報と受け取る成果物が決まっているため、単発で頼んでも作業が完結します。日程調整は本来継続業務ですが、「今いる応募者5名の一次面接を組むまで」のように対象者と期間を区切れば、スポットとして扱える場合があります。
成立しにくい:応募者対応の継続・後任育成
応募者対応は、返信・日程・選考状況を毎日つなげていく作業です。単発で頼むと、契約が終わった翌日から社内で受け直す人が要ります。後任育成も同じで、教える側が数ヶ月にわたって伴走しないと業務は移りません。応募対応を切り出す場合の考え方は応募対応だけオンラインアシスタントに外注できるかで詳しく扱っています。
単価はどう出るか
スポットの見積もりは、事業者によって単位が異なります。金額だけで比べず、何を単位にした価格なのかを先に揃えてください。
| 価格の単位 | 例 | 比べるときに確認すること |
|---|---|---|
| 件単価 | 原稿1本あたり、職種1つあたり | 修正回数の上限、媒体ごとに別料金か |
| 時間単価 | 作業1時間あたり | 打ち合わせ時間も含むか、最低時間があるか |
| 作業一式 | 媒体設定一式、日程調整○名分 | 一式に含まれる項目の一覧があるか |
| 最低発注額・着手金 | 1回の依頼の下限額 | 少量の依頼で割高にならないか |
スポットの見積もりに広告費は含まれないことがあります。原稿を書いてもらっても掲載料は別に発生するため、総額は「作業費+広告費」で見る必要があります。発注前に聞いておく契約上の論点は採用代行を頼む前に確認する契約条件にまとめています。
頼むと社内に発生する指示と確認の手間
スポット依頼で見落とされやすいのが、社内側の作業時間です。原稿の元になる給与・勤務地・業務内容の事実は社内しか持っていないため、外に出しても情報提供と確認はゼロになりません。
たとえば、原稿1本を外部に頼む場合で計算してみます。仮に、現場への聞き取りと資料集めに2時間、下書きへの修正指示を2往復で各1時間、掲載前の最終確認に0.5時間かかるとすると、1本あたり4.5時間です。職種が3つなら、社内で13.5時間が必要になります。
この時間を誰が持つかを決めないまま発注すると、事業者からの質問に返事が届かず納品が遅れることがあります。スポット依頼は「作業は外、判断と情報は社内」という分担なので、社内の窓口役が1人立っていることが前提になります。
スポットで足りる会社、足りない会社
スポットで足りるかどうかは、困りごとの数ではなく、「毎日続く業務を社内で誰が持つか」が決まっているかで分かれます。
スポットで足りやすいのは、次のような会社です。
- 応募者への返信と日程調整を受ける人が社内にいて、原稿や設定の作業だけが手に余っている
- 後任がすでに決まっていて、着任までのつなぎとして作業を外に出したい
- 募集職種が1〜2つで、作業の範囲を事前に書き出せる
一方、次に当てはまる場合は、スポットを重ねても採用が止まった状態から抜けにくくなります。
- 応募者対応を毎日受ける人が社内にいない
- 後任が決まっておらず、誰に業務を移すのかが空欄のまま
- 原稿・設定・日程調整を別々の事業者に頼むことになり、全体の進み具合を見る人がいない
後者の場合、スポットで原稿が新しくなっても、届いた応募に返す人がいなければ応募者は離れていきます。部分作業を何本も発注するより、復旧・後任の確保・引き継ぎをひと続きで任せたほうが、社内の指示の手間は少なくなります。
スポットで埋まらない部分をどうするか
当社の採用担当引き継ぎ代行は、スポット作業ではなく、止まった求人活動の復旧、後任の採用担当の採用、引き継ぎと業務改善をひと続きで行うサービスです。後任は採用担当の経験者でなくてもよく、当社が育てたうえで業務を渡します。原稿や日程調整だけでは解決しない「毎日続く業務の受け手がいない」状態を、後任という形で社内に戻すことが目的です。
料金プランは、復旧2ヶ月80万円・標準4ヶ月200万円・完全6ヶ月300万円の3つで、いずれも税別・広告費込み・分割払いに対応しています。スポットで足りるのか、プランが必要なのか判断がつかない段階でも構いません。採用ストップ診断(媒体アカウント・契約・進行中の応募者の棚卸し)までは無料です。ご相談はLINE公式アカウントから受け付けています。