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採用ページの問い合わせフォームからのメールが届いていないときの点検

採用担当が退職してから「自社サイトの採用ページからの応募がぱったり止まった」という相談を受けることがあります。求人原稿が古いから、条件が合わないから、と原因を探し始める前に、確認しておきたいことがあります。応募は届いているのに、社内の誰のメールボックスにも入っていないだけ、という場合があるからです。

フォームの送信先が退職した担当者のアドレスのままだったり、転送設定が止まっていたり、自動返信は動いているのに社内通知だけ迷惑メールに振り分けられていたり。原因はどれも地味ですが、放置すると応募者には「送ったのに何も返ってこない会社」として記憶されます。この記事では、掲載内容が適切かどうかという話は脇に置き、技術的な未達だけを順番に切り分けます。

「応募が来ない」のか「届いていない」のか

最初にこの2つを分けます。分け方は単純で、自分でフォームから送ってみることです。送ってみて社内に通知が届けば経路は生きているので、原稿や条件の問題として応募が来ない求人を立て直す優先順位の観点に切り替えます。届かなければ、この記事の点検を続けます。

未達が疑わしくなるのは、次のような状況が重なったときです。

症状未達を疑う理由
有料媒体からの応募はあるが、自社サイト経由だけゼロが続いている経路ごとの差なので、原稿の問題では説明しにくい
応募者から電話で「フォームから送ったが返事がない」と言われた送信側では成功している
担当者の退職日を境に、自社サイト経由の応募だけ止まった送信先アドレスの失効と時期が一致する
自動返信メールは応募者に届いている送信処理は動き、社内通知だけ落ちている可能性がある

送信テストのやり方

点検の起点は送信テストです。実際の応募者と同じ操作をします。

  1. 会社の回線ではなく、スマートフォンから採用ページを開く(社内ネットワーク特有の挙動を避けるため)
  2. 氏名欄に「テスト送信 ◯月◯日 ◯時」と入れる。後で本物の応募と混ざらないようにします
  3. 連絡先には、自分が確認できる外部のメールアドレス(社用のスマホで見られるもの)を入れる
  4. 送信し、画面に「送信完了」が出るか確認する
  5. 応募者側に自動返信が届くか確認する
  6. 社内の通知先とされているメールボックスに通知が届くか確認する

4〜6のどこで止まったかで、原因の範囲が絞れます。完了画面すら出ない場合はフォーム自体の不具合、自動返信は来るが社内通知が来ない場合は通知先の設定か受信側の振り分け、というように切り分けます。テスト送信は、送信先が複数設定されている可能性を考えて、関係者全員に同じ時刻で確認してもらうと確実です。

送信先メールアドレスの設定を確認する

社内通知が届かない場合、最も多いのが送信先の設定です。確認したいのは次の4点です。

退職した担当者の個人アドレスが宛先になっていないか。 退職と同時にアカウントを削除すると、送信自体はエラーになりますが、そのエラー通知はフォームを設置した側にしか返りません。社内では何も起きていないように見えます。

グループアドレスや共有メールボックスが宛先の場合は、メンバーから退職者が抜けた結果、受信するメンバーが誰もいない状態になっていないかを確認します。

転送設定で個人アドレスに飛ばしていた場合、転送元は生きていても転送先が止まっていることがあります。転送は二段階になっていることもあるので、最終的にどこへ着くかまで追ってください。

送信元アドレスの設定も見ます。フォームからの通知メールを、応募者が入力したアドレスを差出人として送る設定になっていると、なりすましと判定されて受信側で捨てられることがあります。自社ドメインの固定アドレスから送り、応募者のアドレスは本文に記載する形が安全です。この判定は近年厳しくなる傾向があり、以前は届いていたのに急に届かなくなることがあります。

迷惑メールと自動振り分けを確認する

受信側の問題も同じくらい多く見られます。

  • 迷惑メールフォルダを、通知先のアドレスすべてで確認する。保存期間を過ぎると自動削除される設定もあるため、早めに見ます
  • 前任者が作った自動振り分けルールが残っていないか確認する。「採用」「応募」といった件名で特定フォルダへ移動し、そのフォルダを誰も見ていない、という状態が起きます
  • 共有メールボックスの場合、既読にした人がいると他のメンバーの画面で埋もれることがあります
  • アーカイブや「重要度低」の扱いになっていないかも見ます

迷惑メール判定を減らすには、通知メールの送信元アドレスを受信側のアドレス帳に登録し、フィルタで許可リストに入れておく方法があります。ただし根本の対処は前節の送信元設定なので、あわせて直します。

制作会社に確認する質問

自社で管理画面に入れない場合は、採用ページを作った制作会社や保守業者に問い合わせます。担当者が退職していると、そもそも制作会社の連絡先が分からないことがありますが、その場合は請求書や稟議の履歴から遡ります。

聞くべきことは決まっているので、以下をそのまま送れば足りることが多いです。

質問確認したいこと
フォームの送信先メールアドレスは現在どこに設定されていますか退職者のアドレスが残っていないか
送信先は何件設定されていますか。全件を教えてください複数宛先のうち1件だけ生きている状態の把握
通知メールの送信元(From)はどのアドレスですかなりすまし判定で落ちる原因の特定
直近3ヶ月の送信ログ(送信日時と成否)は残っていますか届いていない応募が何件あったかの把握
送信エラーが出た場合、通知はどこに届きますかエラーに誰も気づかない構造になっていないか
送信先の変更は誰が申請でき、何日かかりますか復旧の見込みと今後の運用

送信ログが残っていれば、届かなかった応募者の氏名や連絡先を拾える場合があります。ログの保存期間は業者や仕組みによって異なるため、判明した時点ですぐ依頼してください。

見つかった応募者にどう連絡するか

ログから未対応の応募が出てきた場合、放置期間が長いほど連絡しにくくなりますが、連絡しない選択は評判の面でも不利です。文面では、システム上の不具合で連絡が遅れた事実を短く述べ、言い訳を重ねないほうが伝わります。選考を続ける意思があるかを尋ね、返答の期限を設けないのが無難です。

すでに他社で決まっている方も多いはずですが、それでも連絡が来た会社と来なかった会社では印象が違います。連絡の速さが選考結果に与える影響は応募者への返信速度が採用結果をどう変えるかで整理しています。

直したあとに決めておくこと

復旧したら、同じ事故が起きない形にしておきます。

  • 送信先は個人アドレスではなく、複数人が見られる共有アドレスにする
  • 通知先に管理部門のアドレスを1つ加え、二重で受け取る
  • 月に1度、テスト送信を行う担当を決める(数分で終わります)
  • 制作会社の連絡先と、設定変更の申請方法を社内の共有フォルダに置く

採用ページ以外にも、無料の求人掲載や以前作った応募フォームが残っていて、そこから応募が届いている場合があります。窓口全体の棚卸しは自社の採用ページと無料掲載が放置されているとき、受け皿そのものを早く作り直す手順は採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順にまとめています。

点検しても原因が分からないとき

設定を追っても届かない理由が特定できない、そもそも管理画面の権限が誰にもない、という状態は、採用担当が一人で運用していた会社では珍しくありません。フォームだけでなく、媒体アカウント、契約、進行中の応募者のいずれも所在が分からない場合は、個別に追うより全体を一度棚卸ししたほうが早いことが多いです。

採用担当引き継ぎ代行では、止まった求人活動の復旧から、後任の採用、引き継ぎと業務改善までを4ヶ月で行っています。後任は採用担当の経験者でなくても構いません。費用の内訳は料金プランをご覧ください。

まずは現状の把握からで結構です。採用ストップ診断(媒体アカウント・契約・進行中の応募者の棚卸し)までは無料で行っています。LINE公式から、いま分かっている範囲だけお送りください。

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