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自社の採用ページと無料掲載が放置されているとき

採用担当が退職して、有料の求人媒体は掲載を止めた。請求も一旦落ち着いた。それで採用は「止まった」と社内では認識されているのに、ある日ぽつんと応募メールが届く。あるいは応募者から電話が入って、「サイトに載っていた条件で応募したのですが」と言われる。しかも話を聞くと、その条件は半年前に変えたはずの内容だった――というケースがあります。

止まっているのは有料媒体だけで、自社サイトの採用ページや無料の掲載枠は生きたまま残っていることが多いからです。無料は請求書が来ないので棚卸しの網にかかりません。しかも自社ページは会社の公式情報として見られるので、古い条件が残っていると事故が大きくなります。この記事では、残りやすい入口の洗い出しから、権限の特定、いったん閉じるか一文を出すかの判断、再開時に最初に直す箇所までを順に整理します。

請求書に出てこない入口を先に洗い出す

有料媒体の契約は請求書から逆算できます(この手順は求人媒体の棚卸しで何を確認するかにまとめています)。問題は、費用が発生していないために台帳にも記憶にも残らない入口です。まず次の表の左列を上から順に、実際にブラウザで開いて確認してください。

残りやすい入口確認すること誰が触れるか
自社サイトの採用ページ募集職種、給与、勤務地、更新日の表記社内担当か制作会社
採用サイト(本体と別ドメイン)そもそも存在を把握しているか制作会社のことが多い
求人検索エンジンへの自動掲載自社ページを読み取って載っている枠がないか元の自社ページを直すまで消えない
求人媒体の無料プラン・会社ページ掲載が生きていないか、条件が古くないか前任者のアカウント
ハローワークの求人有効期限、記載内容社内(マイページ)
SNSの採用アカウント、Googleビジネスプロフィール固定投稿や募集の記載前任者個人のことがある
業界団体・自治体・学校の求人掲載枠依頼した記憶があるか、掲載期間依頼メールの送信履歴から追う

とくに見落としが多いのは、自社の採用ページを自動で読み取って掲載する仕組みです。媒体の管理画面で掲載を止めても、元になっている自社ページが公開されたままなら、検索結果には求人が残り続けることがあります。「媒体は全部止めたのに応募が来る」というときは、まずここを疑ってください。

更新・非公開の権限が誰にあるかを特定する

入口が分かっても、直せなければ意味がありません。自社サイトの採用ページは、次のどれかのパターンに当てはまることが多いです。

一つ目は、社内でCMS(サイトの更新画面)にログインして直せる場合。この場合はアカウント情報の在り処だけが問題で、前任者の個人メールで認証されていると詰まります。認証メールや二要素認証の詰まりどころは求人媒体の管理画面に入れないときの確認手順と同じ考え方で解けます。

二つ目は、制作会社に更新を依頼する保守契約がある場合。このとき確認すべきは、契約の有無、月内の更新回数の上限、依頼から反映までの所要日数、そして「誰からの依頼なら受けるか」です。前任者の名前と個人アドレスだけが窓口として登録されていて、総務からの依頼をいったん保留された、という事例は珍しくありません。依頼者を差し替える連絡を先に入れておいてください。

三つ目は、退職した担当者が個人的な付き合いのフリーランスに頼んでいた場合。この場合は請求の履歴(振込記録や経費精算)から相手を特定するところから始まります。

いずれのパターンでも、緊急で非公開にできる手段を一つ確保しておくことをおすすめします。ページを消せなくても、サイト内のリンクを外す、募集一覧から該当職種を落とすだけでも流入は減ります。

いったん非公開にするか、募集停止の一文を出すか

判断の基準は「応募が来たときに、今日返せるか」です。返せないなら閉じる、返せるなら開けておく。それだけで概ね決まります。

非公開にする募集停止の一文を出す
向く状況返信できる体制がない、条件が古く直せない数週間以内に再開の見込みがある
応募者側の受け取り方情報がないので判断できない状況が分かるので納得しやすい
検索からの流入しばらく残るため、閉じても着信はある残る
注意点会社の信頼性を見る候補者が見られなくなる一文の書き方を誤ると不信を招く

一文を出す場合は、掲載日を入れて、再開時期は約束しない書き方にします。「現在、募集を一時停止しております(2026年9月13日時点)。再開時にこのページで案内いたします。お問い合わせは総務部までお願いいたします」程度で足ります。「担当者が退職したため」と理由を書く必要はありません。会社の体制の不安として受け取られることがあるためです。社外への伝え方の温度感は採用担当が退職した直後にやるべき7つのこと(優先順位つき)でも触れています。

なお、非公開にしても検索結果や他サイトの引用からしばらくは人が来ます。閉じたから応募が止まる、とは考えないでください。受け皿は別途必要です。

問い合わせフォームの送信先メールを必ず確認する

自社ページで最も事故が起きやすいのがここです。確認は3点あります。

1点目、フォームの送信先アドレスが誰になっているか。前任者の個人アドレスや、前任者だけが受信していた転送設定になっていることがあります。退職でアカウントを停止すると、送信自体はエラーにならず、届き先だけが消えるという状態が起きます。応募者からは「送信完了」と見えるので、こちらが気づく手がかりがありません。

2点目、自動返信の文面。署名に前任者の名前が残っていないか、「3営業日以内にご連絡します」と書いてあるのに実行できる体制がないか。守れない約束は書き換えます。

3点目、実際に自分でテスト送信してみること。管理画面の設定値を見るだけでは、届いているかは分かりません。フォームから送って、誰の受信箱に落ちるかを目で確認してください。

送信先を共有のアドレス(saiyo@ のようなもの)に変え、複数名で受信する形にしておくと、次に担当が抜けても同じことは起きにくくなります。受け皿の作り方そのものは採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順にまとめています。

再開するとき、最初に直す箇所

再開時は全面リニューアルを考えたくなりますが、順番を守るほうが早く動けます。優先順は、①条件の誤り(給与、勤務地、雇用形態、就業時間)②連絡先と窓口 ③募集職種と人数 ④更新日の表示、です。①は募集内容と実際の労働条件が食い違うと、内定後のトラブルにつながるため最初に直します。④は地味ですが、更新日が数年前のままだと「この会社は動いていない」と読まれます。

原稿そのものの見直し観点は求人原稿を刷新するときに直す7か所に譲ります。デザインや写真の入れ替えは後回しで構いません。

診断だけでも先に

自社ページと無料枠は、費用が出ていないぶん誰の担当でもなくなり、放置されやすい領域です。ただ、応募者から見れば会社の公式な入口です。古い条件のまま生き残っているほど、再開時の作業は「復旧」から「言い訳」に変わっていきます。

株式会社Talencoの採用担当引き継ぎ代行では、止まった求人活動の復旧、後任の採用、引き継ぎと業務改善までを一続きで請け負っています。後任は採用担当の経験者でなくてよく、当社が育てて引き継ぐ形をとります。標準は4ヶ月・200万円(税別・広告費込み・分割可)で、復旧だけの2ヶ月プランもあります(料金プラン)。

まずは現状の把握からで構いません。採用ストップ診断(媒体アカウント・契約・進行中の応募者の棚卸し)までは無料です。ご相談はLINE公式からお願いします。自社ページのURLと、思い当たる掲載先をいくつか教えていただければ、公開されたまま残っている入口の確認から始められます。

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