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面接の日程調整が止まったときの立て直し方

採用担当が退職したあと、社内で最初に話題になるのは「合否を誰が決めるのか」です。ところが実際に手が止まるのは、その一段前の日程調整です。応募者から「面接をお願いします」と返信が来ているのに、面接官の予定が分からない。部長に聞くと「来週の予定はまだ埋まるかもしれない」と言われる。応募者には「調整のうえご連絡します」と送ったまま、3日、4日が過ぎていく。

日程調整は判断がほとんど要らない作業なので、後回しにされやすい割に、止まると選考全体が動きません。しかも往復するのは応募者と面接官の両方で、間に立つ人が不在だと連絡が誰の手元でも進みません。ここでは、面接官の空き枠を先に確保してしまう「枠取り方式」に切り替えて、Excelとカレンダーだけで日程調整を再開する手順を整理します。

日程調整だけが詰まる理由

日程調整が止まるのは、担当者の能力の問題ではなく、構造の問題であることが多いです。詰まりどころは主に3つあります。

ひとつ目は、往復の回数です。応募者に候補日を聞き、面接官に確認し、埋まっていたら応募者に再提示する。1件あたり3〜5回のやり取りが発生し、どこか1回が半日遅れるだけで日程は1週間先へずれます。

ふたつ目は、面接官の予定を押さえる権限が誰にもない状態です。前任者は「部長の木曜午後は空けてもらう」といった了解を個人的に取り付けていたことが多く、それは引き継ぎ書に残りません。後任や兼任者は毎回ゼロから依頼することになります。

みっつ目は、応募者側の事情です。在職中の応募者は、平日日中の面接に出るために有給や中抜けの調整をします。**候補日が直前に1つだけ提示されると、日程が合わないというだけで選考から降りる人が出ます。**返信の速さが結果に与える影響については応募者への返信速度が採用結果をどう変えるかで整理しています。

都度調整から「枠取り方式」へ切り替える

立て直しの起点は、調整の順番を逆にすることです。応募者の都合を聞いてから面接官を探すのではなく、面接官の枠を先に確保しておき、そこへ応募者を入れます。

都度調整(止まりやすい)枠取り方式
最初にすること応募者に都合を聞く面接官の空き枠を週単位で確保
面接官への依頼応募者ごとに毎回月に1回、まとめて
応募者への連絡「調整してご連絡します」候補日を3つ提示
往復回数の目安3〜5回1〜2回
予定が埋まったとき一から再調整翌週の枠に入れる

面接官には「毎週この時間は採用面接のために空けてください」と依頼します。押さえるのは1職種あたり週2コマが目安です。応募数が月に2〜3件なら週2コマで足り、それ以上ならコマを増やすより日程の選択肢を狭めない運用を優先します。枠は4週先まで押さえておくと、応募が急に増えても提示できる候補日が切れません。

枠表はExcelの1シートで足ります。列は「週」「曜日・時間」「面接官」「場所またはオンライン」「割当状況」の5つで十分です。

面接官形式割当
9/15の週火 14:00-15:00営業部長来社Aさん確定
9/15の週木 10:00-11:00営業部長オンライン空き
9/22の週火 14:00-15:00営業部長来社Bさん打診中
9/22の週木 10:00-11:00課長オンライン空き

押さえた枠は、社内のカレンダーにも「採用面接枠(仮)」として入れておきます。仮でも予定として見えていれば、他の会議に上書きされにくくなります。応募が入らなかった枠は前日に解放し、面接官に「今週の木曜は使いません」と一言送る運用にすると、枠取りへの協力が続きやすいです。

複数の職種を同時に再開しようとすると枠が足りなくなります。どの職種から動かすかの判断は募集職種が複数あるとき、どれから再開するかを参考にしてください。

候補日は3つ提示する。連絡文の型

枠が押さえられたら、応募者への連絡は「候補日を3つ出して選んでもらう」形に固定します。1つだけ提示すると外れたときに往復が増え、5つ以上並べると選ぶ側の手間が増えます。3つのうち1つは午前、1つは夕方以降やオンラインを混ぜると、在職中の応募者が拾いやすくなります。

以下は一次面接の打診文の骨格です。社名・職種・日付を差し替えれば、そのまま使えます。

件名:一次面接の日程について(〇〇職/株式会社〇〇)

〇〇様

お世話になっております。株式会社〇〇 採用担当の〇〇です。 このたびは〇〇職へご応募いただき、ありがとうございます。書類を確認し、ぜひ一度お話を伺いたく、面接の候補日をご案内します。

① 9月18日(木)10:00〜11:00(オンライン) ② 9月22日(月)14:00〜15:00(当社オフィス) ③ 9月24日(水)18:00〜19:00(オンライン)

・所要時間:60分程度 ・面接担当:営業部長 〇〇(部門の責任者です) ・当日ご用意いただくもの:特にありません

ご都合のよい番号をひとつ、ご返信いただけますでしょうか。いずれも難しい場合は、ご都合のよい曜日と時間帯をお知らせいただければ、改めて候補をお送りします。 お手数ですが、9月16日(火)までにご返信いただけますと日程を確保しやすくなります。

この文面で意図しているのは4点です。面接官が誰かを先に伝える、所要時間を明示する、返信期限を示す、そして「全部だめでもやり直せる」と書いておく。**「調整のうえご連絡します」だけを送るのは避けます。**応募者側から見ると、この一文は選考が進んでいる証拠にならないためです。

選考が途中で止まっていた応募者に連絡し直す場合は、担当交代の伝え方を先に決めておく必要があります。状態別の文面は選考中の応募者に「担当が変わりました」をどう伝えるかにまとめています。連絡の受け皿そのものが整っていない場合は、採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順を先に済ませてください。

日程変更の再調整は「当番」で受ける

枠取り方式にしても、日程変更はなくなりません。応募者の急な予定変更、面接官の出張、体調不良。担当者が1人の会社ではこれが最大の詰まりどころになります。前任者が抜けた直後は「誰が受けるのか」が決まっていないため、変更依頼のメールが未読のまま数日置かれることが起きます。

決めておくことは3つだけです。

  1. 一次受けの当番:曜日ごとに担当を割り振ります。総務2名の兼任なら「月・水・金=Aさん、火・木=Bさん」で足ります。当番は返信を書く人ではなく「気づいて動かす人」です
  2. 面接官への差し替え依頼の窓口:面接官に「この枠を空けられますか」と聞く役は1人に固定します。複数から依頼が飛ぶと現場が混乱します
  3. 返信の期限:変更依頼を受けたら「その日のうちに一次返信、翌営業日までに新しい候補日3つ」を社内ルールにします

当番表もExcelの同じファイルに1シート足すだけで運用できます。決めた内容は口頭ではなく、採用アドレスの署名や共有フォルダに置いておくと、当番が休んだ日に代わりの人が動けます。この種の役割分担は引き継ぎ書に残しておくと後任が迷いません(採用業務の属人化を解く。引き継ぎ書に必ず書く12項目)。

立て直しの最初の1週間でやること

順番を間違えると空回りします。次の順で進めるのが現実的です。

  1. 未返信の応募者を洗い出す(何日待たせているかを書き添える)
  2. 面接官に4週分の枠取りを依頼する(週2コマ・仮でよいと伝える)
  3. 枠表と当番表をExcelで作り、共有フォルダに置く
  4. 待たせている応募者へ、待たせた順に候補日3つを送る
  5. 返信が来た分から枠を埋め、翌週分の空き枠を前日に解放する

ここまでは新しいツールを入れずに動かせます。応募が月10件を超えたり、面接官が5人以上に増えたりしてから、日程調整ツールや採用管理システムの導入を検討すれば十分です。仕組みを入れる前に運用が決まっていないと、ツールを入れても「誰が押すのか」で再び止まりやすくなります。

日程調整が回り始めたら、次は担い手の問題

枠取り方式と当番制で日程調整は再開できます。ただしこれは応急処置で、面接の同席、合否の記録、原稿の修正、媒体の運用までを兼任者が抱え続けるのは長くは持ちません。兼任の限界については総務兼任で採用を回す限界はどこにあるかで整理しています。

当社の採用担当引き継ぎ代行は、止まった求人活動の復旧と、後任の採用担当の採用、そして引き継ぎと業務改善までを一括で担うサービスです。後任は採用担当の経験者でなくてよく、当社が実務のなかで育てて引き継ぎます。標準プランは4ヶ月・200万円(税別・広告費込み・分割可)、まず止まった選考を動かしたい場合の復旧2ヶ月・80万円もあります(料金プラン)。

「採用ストップ診断」として、媒体アカウント・契約・進行中の応募者の棚卸しまでは無料で行っています。相談はLINE公式からお送りください。待たせている応募者の一覧だけあれば、その場で優先順位をご一緒に整理できます。

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