掲載を再開したら応募が一気に来た。最初の1週間の捌き方
採用担当が退職して止めていた求人を、ようやく再開した。ところが掲載を戻した翌日から応募通知が続けて届き、管理画面を開くたびに未対応の件数が増えていく。総務や社長が片手間で見ている体制だと、2日目には「返信が追いつかない」「誰にどこまで返したか分からない」という状態になりがちです。
再開直後に応募が集まるのは、掲載を止めていた期間があるほど起きやすい現象です。新着として上位に表示される、まとめて配信されるメールに載る、といった媒体側の仕組みが重なるためで、この山は数日から1〜2週間で落ち着くことが多い。つまり、最初の1週間さえ設計しておけば乗り切れる性質の混雑です。全員に同じ速度で同じ丁寧さで返そうとすると破綻するので、最初に「分ける」ことから始めます。
一次返信と個別対応を分ける
再開直後にやってはいけないのは、1件ずつ書類を読んでから返信することです。読む作業と返す作業を同じ時間に混ぜると、1件あたり10分以上かかり、当日中に全員へ届かなくなります。
分け方はシンプルです。
- 一次返信:応募を受け取ったという事実だけを、届いた順に即日返す。内容は全員同じでよい
- 個別対応:書類を読んだうえで、面接の打診や見送りの連絡をする。ここだけ時間をかける
一次返信は、媒体の自動返信機能かテンプレートで足ります。書く内容は、応募のお礼、担当者名(部署名でも可)、次の連絡の目安時期、問い合わせ先の4つ。ここで「◯営業日以内にご連絡します」と書くなら、守れる日数を書いてください。守れない日数を書くほうが、遅いより印象を損ねます。
返信の速さが選考結果にどう影響するかは別記事で整理しています。詳しくは応募者への返信速度が採用結果をどう変えるかを参照してください。窓口そのものが未整備なら、先に採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順の内容を1日で済ませておくと、この週の負荷がかなり下がります。
1日に進める人数は、面接枠から逆算する
応募が何件来ても、社内で面接できる数以上には選考は進みません。ボトルネックは応募数ではなく面接官の空き時間です。だから「今週、何人と会えるか」を先に決めて、そこから逆算します。
逆算の手順は次の通りです。
| 手順 | 決めること | 考え方の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 今週の面接枠数 | 面接官の空きを先に押さえる。1枠60分+記録10分で見る |
| 2 | 面接に進める人数 | 枠数と同数。日程が合わず流れる分を見て、枠の1.2〜1.5倍に打診する場合もある |
| 3 | 書類を読む件数 | 打診人数の2〜3倍。通過率が読めない初週は多めに見る |
| 4 | 1日の作業量 | 上記を5営業日で割る。1日あたりの読む件数・打診件数として固定する |
たとえば今週の面接枠が4枠なら、打診は5〜6名、書類を読むのは12〜15件程度が上限になります。応募が30件来ていても、初週に全部を精読する必要はありません。残りは翌週の枠に割り当てる前提で、一次返信だけ先に済ませておけば、選考体験として大きく崩れることは少ないです。
枠取りが崩れると週全体が止まります。面接官の空きを先に押さえる進め方は面接の日程調整が止まったときの立て直し方にまとめています。
最初の1週間の組み立て
曜日で役割を変えると、片手間でも回しやすくなります。以下は月曜に掲載を再開した場合の一例です。
| 日 | やること | 目安時間 |
|---|---|---|
| 1日目 | 掲載再開。一次返信のテンプレート/自動返信を設定。面接官の今週・来週の空き枠を確保 | 60〜90分 |
| 2日目 | 一次返信を当日中に返す運用を開始。応募者管理表に転記 | 30分+随時 |
| 3日目 | 書類選考。面接の打診を送る。候補日は3つ提示する | 60分 |
| 4日目 | 日程確定と会議室・Web会議URLの手配。未返信者の洗い出し | 45分 |
| 5日目 | 面接実施。応募ペースを確認し、掲載を絞るか判断する | 面接枠+30分 |
ポイントは、毎日やること(一次返信)と、曜日を決めてまとめてやること(書類選考・打診)を分けることです。書類選考を「手が空いたとき」にすると、いつまでも着手されません。曜日と時間を先にカレンダーへ入れてしまうほうが進みます。
応募者の状態を一覧で持っていないと、二重連絡や連絡漏れが起きます。この段階では表計算ソフト1枚で十分なので、応募者管理表をExcelで作り直す。最低限の列と運用ルールの最小構成を使ってください。
捌けないと判断したら、掲載を一時的に絞る
未対応が積み上がったまま掲載を続けると、応募は増え続け、返信はさらに遅れます。この状態は費用も体験も悪化するだけなので、早めに蛇口を締めたほうがよい場面があります。
絞る判断の目安は次のようなものです。
- 一次返信が当日中に返せない日が2日以上続いた
- 未対応(書類未読)の件数が、1週間で読める件数の3倍を超えた
- 面接枠が2週間先まで埋まり、打診しても日程が組めない
絞る方法は媒体によりますが、いきなり全部を止めるより段階的に弱めるほうが復帰が楽です。クリック課金型なら日予算の上限を下げる、掲載枠のオプションを外す、複数職種を出しているなら優先度の低い職種だけ募集を一時停止する、といった操作が考えられます。課金が止まっているように見えて続いている場合もあるため、クリック課金型の求人が課金され続けているときの止め方で支出側も確認しておくと安全です。
なお、選考中の応募者がいる状態で募集自体を止める場合は、本人への連絡をセットにしてください。掲載だけ消えて連絡が来ない状態は、辞退や口コミにつながりやすくなります。
2週目に入る前に決めること
初週を越えたら、次の3点を決めておくと運用が安定します。
- 一次返信の当番を2人以上にする(1人だと休んだ日に止まる)
- 書類選考の基準を3〜5項目に絞って書き出す(判断が人によってぶれなくなる)
- 掲載を戻す/絞るの判断を、誰がいつ見て決めるかを決める(週1回15分で足りる)
この3点は、後任の採用担当が決まったときにそのまま引き継げる形になります。逆に言えば、初週を気合いで乗り切って何も残さないと、次に応募が集中したときも同じ混乱を繰り返すことになります。
掲載を再開すること自体は1日でできますが、来た応募を捌き切る体制は、窓口・面接枠・判断基準の3つが揃わないと持ちません。社内に手を動かせる人がいない場合は、復旧の実務ごと外に出す選択肢もあります。
株式会社Talencoの採用担当引き継ぎ代行は、止まった求人活動の復旧、後任の採用、引き継ぎと業務改善までを担います。後任は採用担当の経験者でなくても構いません。当社が育てたうえで引き継ぎます。費用は料金プランに記載のとおり、標準プランで4ヶ月200万円(税別・広告費込み・分割可)です。
まずは現状の確認からで構いません。採用ストップ診断(媒体アカウント・契約・進行中の応募者の棚卸し)までは無料です。ご相談はLINE公式からお受けしています。