クリック課金型の求人が課金され続けているときの止め方
採用担当が抜けて応募対応が止まっているのに、経理から「先月も求人費が引き落とされている」と言われる。掲載期間が決まった契約なら期限が来れば終わりますが、クリック課金型(応募者が求人をクリックするたびに費用が発生する仕組み)の求人は、社内が誰も動いていなくても配信され続け、予算を消化し続けます。
この記事は、契約全体の見直しや解約の判断ではなく、今月の出費を今日のうちに止めることだけに絞って手順を整理します。契約書を全部読み直す前に、まず出血を止める段階の話です。契約の棚卸しそのものは求人媒体の棚卸しで何を確認するかを参照してください。
まず、その求人が「期間型」か「運用型」かを見分ける
請求のされ方を見れば、だいたい判別できます。
| 種類 | 費用の発生 | 止め方の性質 |
|---|---|---|
| 掲載期間型 | 掲載開始時に定額(例:4週間○万円) | 途中で止めても返金されないことが多い。急ぐ必要は低い |
| クリック課金型(運用型) | クリック1回ごとに数十円〜数百円。日予算・月予算の範囲で消化 | 止めた時点から費用が止まる。今日止める意味が大きい |
| 応募課金型 | 応募が発生したときに課金 | 応募が来なければ止まる。ただし放置応募が増える |
毎月ほぼ同額が引き落とされている、請求書に「消化額」「クリック数」といった項目がある、媒体の営業から月次でレポートが届いていた——このいずれかに当てはまるなら、運用型である可能性が高いと考えて確認してください。求人検索エンジン系のサービスや、媒体のオプション枠として運用型が組み込まれている場合もあります。
今日触る場所は、大きく3つ
管理画面の名称は媒体によって違いますが、止める操作は次の3層に分かれていることが多いです。上から順に効き方が強くなります。
- 求人単位の停止:特定の求人だけを「非公開」「募集終了」にする。他の職種は動かしたくないときに使う
- キャンペーン/広告グループ単位の一時停止:複数の求人をまとめて止める。運用型はここが実質的な出稿単位になっていることが多い
- アカウント単位の日予算・上限設定:日予算を最低額まで下げる、または配信自体を停止する
注意したいのは、求人を非公開にしただけでは配信設定が生きたまま残る場合があることです。別の求人に予算が振り替わって、結果として消化額が変わらないこともあります。操作した翌日に管理画面の消化額が0円、または想定どおりに下がっているかを必ず確認してください。反映に半日〜1日かかる媒体もあります。
もし管理画面にそもそも入れない状態であれば、そちらが先です。手順は求人媒体の管理画面に入れないときの確認手順にまとめています。
直接契約と代理店経由で、止め方が変わる
運用型の求人は、媒体と直接契約している場合と、広告代理店や媒体の販売パートナー経由で出稿している場合があります。請求元の社名が媒体名と違うなら、後者の可能性が高いです。
| 直接契約 | 代理店・パートナー経由 | |
|---|---|---|
| 誰が操作するか | 自社の管理画面から自分で停止できることが多い | 代理店側が操作する。自社にはレポート閲覧権限しかない場合もある |
| 止まるまでの時間 | 操作した直後〜翌日 | 依頼→対応で1営業日以上かかることがある。土日を挟むと延びる |
| 月中で止めた場合の費用 | 消化した分のみ、という形が一般的 | 運用手数料や最低出稿額の扱いが契約書に定められていることがある |
| 連絡先 | 管理画面のヘルプ・サポート窓口 | 前任者が個人でやり取りしていた営業担当。社内に記録がないことがある |
代理店経由で担当者の連絡先が分からない場合は、請求書か口座振替の履歴から社名を特定し、代表窓口に「配信の一時停止」を書面(メール)で依頼します。電話だけで済ませず、依頼日時が残る形にしてください。停止依頼と解約は別の話なので、この段階では「一時停止」とだけ伝えるほうが後戻りしやすくなります。契約そのものを終わらせるかどうかは、求人媒体を解約したいとき、途中解約できるのかを読んでから判断しても遅くありません。
止める前に、30分だけ使うこと
配信を止めると、その求人を見て応募しようとしていた人の流入も止まります。止める前に次の3点だけは確認してください。
- 未対応の応募者が残っていないか(応募通知メールの受信箱、管理画面の応募一覧)
- 停止後も応募が届く経路が残っていないか(自社採用ページ、無料掲載枠、ハローワーク)
- 問い合わせが来たときの受け皿があるか(自動返信、転送設定)
配信を止めても、すでに応募済みの人は返信を待っています。放置した場合に何が起きるかは求人を止めている間に、応募者はどうなるのかで整理しています。受け皿づくりを先に済ませたい場合は採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順が使えます。
止めると失われるもの、失われないもの
一時停止で消えるとは限らないものと、影響が出やすいものを分けて考えます。
求人原稿そのものや過去の応募者データは、アカウントが有効なら残っていることが多いです。一方で、検索結果での表示順や、媒体側が蓄積している配信の最適化データは、停止期間が長引くほど再開時に元の状態へ戻りにくくなる傾向があります。再開直後は同じ予算でも応募が戻りにくい、と見込んでおくのが安全です。
このため、完全に止めるか、日予算を下げて細く残すかは、次の基準で分けると判断しやすくなります。
- 応募が来ても誰も返信できない → 止める。返信できない状態で応募を集めても、費用と信用の両方を失いやすい
- 週に数件なら誰かが返信できる → 日予算を下げて残す。1職種に絞れば対応量は抑えられる
- 欠員が事業に直結している職種がある → その職種だけ残し、他を止める
止めた期間が延びたときに何が起きるかは求人を止めたまま3ヶ月経つと、何が変わっているかに書いています。
止めた後、再開までにやっておくこと
停止は応急処置です。止めたまま放置すると、再開時に「復元」ではなく「作り直し」になり、原稿・予算配分・応募対応の体制をゼロから組むことになります。停止したその日に、次の3点だけメモに残しておいてください。
- 停止した媒体名・アカウントID・停止した日付
- 停止前の月あたり消化額(再開時の予算の目安になります)
- 停止時点で未対応だった応募者の人数と氏名
この3行があるだけで、後任が入ったとき、あるいは外部に依頼したときの初動が変わります。
止め方までは社内で対応できても、「どの求人をいつ再開するか」「誰が応募に返信するか」まで含めると、担当者不在のままでは決めきれないことが多いはずです。
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