ハローワーク求人が失効している/内容が古いときの再掲載手順
採用担当が退職したあと、有料の求人媒体は請求書が届くので気づきます。一方でハローワークの求人は費用がかからないため、社内の誰も見ていない状態が続きやすい。気づいたときには求人が失効していた、あるいは掲載は生きているのに前任者が書いた古い条件のまま残っていた、というケースはよくあります。
ハローワークの求人には有効期限があり、期限が来ると自動的に「無効(失効)」の扱いになります。手続きの流れも、担当営業がついてフォローしてくれる有料媒体とはまったく別物です。この記事では、失効の確認から再掲載、そして紹介状を持って来てしまった応募者への対応までを、実際に手が止まる順番で整理します。
まず押さえる:有料媒体とは手続きが別物
同じ「求人を出している」でも、ハローワークと有料媒体では動く先が違います。最初にここを分けておかないと、媒体の棚卸しの延長でハローワークを扱ってしまい、手が止まります。
| ハローワーク | 有料の求人媒体 | |
|---|---|---|
| 窓口 | 事業所の所在地を管轄するハローワーク | 媒体の営業担当・サポート窓口 |
| 掲載の管理 | 求人者マイページ(または窓口で書面) | 各媒体の管理画面 |
| 期限 | 求人ごとに有効期限があり、期限到来で自動的に無効になる | 契約期間・掲載期間による |
| 費用 | 無料 | 掲載料または成功報酬 |
| 担当不在時の気づき方 | 請求が来ないため気づきにくい | 請求書で気づきやすい |
有料媒体側の復旧は別記事にまとめています。管理画面にログインできない状態から始まる場合は求人媒体の管理画面に入れないときの確認手順を先に読んでください。ハローワークは「行政の手続き」であり、電話やオンラインだけでは完結しない場面があるという前提で動くと、段取りを組みやすくなります。
手順1:いま求人が生きているかを確認する
最初にやることは、自社の求人がどういう状態かの確認です。確認方法は3つあります。
- 求人者マイページにログインし、求人一覧の状態欄(受付中/紹介保留中/無効など)を見る
- ハローワークインターネットサービスで自社の事業所名・所在地から求人を検索する(掲載中なら公開されている)
- 管轄のハローワークの求人受付窓口に電話し、事業所番号を伝えて状態を確認する
事業所番号は、過去の求人票の控え、ハローワークからの通知書類、雇用保険の手続き書類などに記載されていることが多いです。番号が分からない場合も、会社名・所在地・法人番号で照会できます。
なお「求人票の控えがどこにあるか分からない」段階なら、採用まわりの資料の所在から洗う必要があります。その手順は引き継ぎメモが無いとき、何から手をつけるべきかにまとめています。
手順2:マイページにログインできないとき
求人者マイページは、アカウントに紐づくメールアドレスがIDになります。前任者が自分の会社メールで登録していた場合、そのアドレスが停止されているとパスワード再設定のメールを受け取れません。ここで詰まる会社は多いです。
対処は次の順で試します。
- 前任者のメールアドレスを一時的に復活させる、または転送設定を入れる(情報システム部門や契約先のメールベンダーに依頼)
- 復活が難しい場合は、管轄のハローワークの窓口に相談し、アカウントに登録されたメールアドレスの変更手続きを行う
- 窓口での手続きには、事業所番号のほか、担当者の本人確認書類や会社の代表者印を求められる場合があります。何が必要かは事前に電話で確認してください
窓口の必要書類は、ハローワークによって案内の仕方が異なることがあります。往復を減らすため、電話の段階で「アカウントの管理者が退職した」と伝え、持参物を具体的に聞いておくのが安全です。
アカウント全体の回収方針は採用担当の退職時に回収すべきアカウントと情報を参照してください。ハローワークのマイページも、この回収リストに入れておくと次回以降の担当交代で同じ詰まり方をしにくくなります。
手順3:「再掲載」と「内容変更」を使い分ける
ここが実務で混乱しやすい部分です。求人の状態によって、やるべき手続きが変わります。
| 求人の状態 | 必要な手続き | 実質的な作業 |
|---|---|---|
| 期限切れで無効になっている | 求人の再登録(過去求人を転用して新規申込) | 内容を見直したうえで再度申し込み、受理を待つ |
| 掲載中だが条件が古い | 求人内容の変更申込 | 変更したい項目を修正して申し込み |
| 掲載中だが今は採用を止めたい | 紹介保留・求人の取消 | 状態を変更し、進行中の応募者への対応を決める |
失効している場合、前の求人をそのまま復活させるのではなく、内容を確認したうえで新しく申し込む形になります。転用機能で過去の求人を呼び出せることが多いので、ゼロから書き直す必要はありません。
ただし、そのまま出し直すのは避けたほうがよい場合があります。前任者が書いた原稿には、最低賃金の改定に追いついていない給与額、すでに存在しない部署名、退職した面接担当者の氏名が残っていることがあります。特に給与の下限額は、地域別最低賃金の改定後に基準を下回っていると受理されません。再登録の前に、給与・就業時間・選考の連絡先・仕事内容の4点は必ず確認してください。
原稿そのものの直し方は求人原稿を刷新するときに直す7か所にまとめています。ハローワークの求人票は記載欄が決まっているため、媒体原稿ほど自由度はありませんが、仕事内容欄と求める人物像の書き方は共通して効きます。
手順4:紹介状を持った応募者が来たときの対応
失効前に紹介を受けた応募者が、社内の誰も把握していない状態で連絡してくる、あるいは面接に来てしまうことがあります。この対応を決めておかないと、応募者にも紹介元にも不信感が残ります。
判断の目安は次のとおりです。
- 紹介状は有効期限が設定されていることが多いため、まず日付と応募先の求人番号を確認する
- 求人が失効していても、紹介を受けた事実は残っています。会社側の都合で選考を進められない場合は、放置せず「担当者の交代により選考の再開時期を確認している」と一次連絡を入れる
- 面接まで進められる状態なら、通常どおり選考し、結果はハローワークにも報告する(採用・不採用の結果報告は求人者側の責務です)
- 求人自体を取り下げる判断をした場合は、応募者への連絡と、管轄ハローワークへの連絡を同日に行う
応募者への連絡文の組み立て方は選考中の応募者に「担当が変わりました」をどう伝えるかを、そもそも受け皿がない状態なら採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順を先に整えてください。窓口がないまま再掲載すると、同じ状態を繰り返します。
手順5:再掲載のあとに残る運用
再登録が受理されると、また有効期限が設定されます。担当者が不在のままだと、数ヶ月後に同じ失効が起きます。最低限、次の3点を社内のカレンダーか共有フォルダに残しておいてください。
- 求人の有効期限(受理された求人票に記載されます)
- 求人者マイページのID(法人の共有アドレスに変更しておく)
- 事業所番号と管轄ハローワークの連絡先
ID を個人のメールアドレスから共有アドレスに変えておくだけで、次に担当が代わったときの復旧時間は大きく変わります。
復旧の手が足りないとき
ハローワークの再掲載は、手続き自体はそれほど複雑ではありません。難しいのは、失効した求人・止まった有料媒体・宙に浮いた応募者が同時に存在し、社内に採用を分かる人がいない状態で、どれから手をつけるか判断することです。
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まずは現状の把握からで構いません。採用ストップ診断(媒体アカウント・契約・進行中の応募者の棚卸し)までは無料です。ご相談はLINE公式からお願いします。