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郵送・持参・電話で応募が来たときの扱い

採用担当が退職したあと、残された側はまず求人媒体の管理画面を開きます。未読の応募がいくつ溜まっているかを数え、順に返信していく。ここまでは手順が見えます。ところが実際の応募は、管理画面の外からも届きます。履歴書が封書で郵送されてくる。受付に「求人を見たのですが」と直接来られる。代表電話に「募集はまだやっていますか」と問い合わせが入る。

これらは誰の受信箱にも入らないため、受け取った人が自分の判断で処理し、記録が残らないまま消えます。後日「あのとき履歴書を送ったのですが」と連絡が来て、社内の誰も把握していないという事故が起きやすいのはこの経路です。この記事では、媒体以外から来た応募を落とさないための一次対応を、経路ごとに整理します。メール窓口そのものの整備は採用担当が不在の間、応募窓口を1日でつくる手順にまとめているので、ここでは紙・来訪・電話に絞ります。

管理画面の外から来る応募は4種類

対応を決める前に、どの経路があるかを数えておきます。会社によって多い順は違いますが、だいたい次の4つに収まることが多いです。

経路最初に受け取る人落ちやすい理由
郵送された応募書類総務・庶務(郵便開封担当)開封した人が担当者の机に置いて終わる
持参・飛び込み来訪受付・たまたま出た社員その場で口頭対応し、記録が残らない
電話での応募・問い合わせ代表電話に出た人メモが付箋で渡され、折り返しが漏れる
ハローワークの紹介状持参受付紹介元への結果連絡が必要なことを知らない

共通しているのは、最初に受け取るのが採用の担当者ではないという点です。したがって対策も、採用側の運用ではなく「受付と総務に何を渡しておくか」から始まります。

受付と総務に渡しておく一文

細かいマニュアルを配っても読まれません。受付の電話機の横と、郵便を開封する場所に、短い紙を1枚貼るところから始めます。内容は次の3つだけで足ります。

  1. 応募に関する連絡はすべて、◯◯(部署・担当者名)へ回す
  2. その場で合否・条件・選考の進み方を答えない
  3. 相手の名前・連絡先・応募したい職種・いつ来た/届いたかを書き留める

電話口で使う一文も決めておきます。「ご応募ありがとうございます。採用の担当者から折り返しご連絡いたしますので、お名前とお電話番号、ご希望の職種をお伺いできますでしょうか」。この程度で十分です。前任者が辞めたことや、担当が不在であることを説明する必要はありません。不在を伝えると、相手は「この会社は今、採用を動かせないのだな」と受け取ります。

折り返しをいつまでに行うかは社内で決めておきます。期限を決めずに「気づいた人が」とすると、だいたい誰も返しません。返信の遅れが選考にどう効くかは応募者への返信速度が採用結果をどう変えるかで扱っています。

持参・飛び込みは、その場で面接しない

受付に履歴書を持って来られたとき、手が空いている管理職がその場で面接室に通してしまうことがあります。熱意に応えたい気持ちは分かりますが、担当者が不在の時期にこれをやると後で困ります。

その場面接が避けたい理由は3つあります。評価の基準が共有されていない状態で1人の判断が先行すること、条件の話を口頭でしてしまい記録が残らないこと、そして他の応募者と選考の進み方が揃わなくなることです。前任者が口頭で伝えた条件が後で食い違う例は少なくありません。

対応はシンプルで、書類だけ預かり、改めて日程を取ります。「本日は担当が不在のため書類をお預かりし、後日こちらからご連絡いたします」と伝えて、受領の控えを渡すか、その場で氏名と連絡先を確認します。来訪者を通す場所や会議室の押さえ方が分からない場合は、来社面接の受け入れ手順が前任者しか知らないときを先に整えておくと、日程を取り直したあとで慌てずに済みます。

郵送で届いた書類は、受領連絡と保管場所を決める

紙の応募書類は、届いた時点で個人情報の保管責任が発生します。開封した人の机やキャビネットに置かれたまま、誰も所在を把握していない状態は避けたいところです。

最低限、次の3つを決めておきます。

  • 保管場所を1か所に固定する(施錠できる引き出し、または総務の書庫)
  • 届いた日を封筒かコピーに記入し、受付日を残す
  • 受領した旨を本人へ連絡する

受領連絡は短くて構いません。「応募書類を受領しました。選考結果は◯日以内にご連絡いたします」。この一文があるだけで、応募者は宙ぶらりんの状態から抜けられます。返信先が本人のメールか住所かは、同封された書類から判断します。

なお、選考しないと決めた書類の返却や廃棄の扱いは別の論点になります。保管期間の考え方は不採用者の応募書類は、いつまで保管していつ捨てるかにまとめています。

電話応募は、管理表に1行で載せる

電話で来た応募を付箋で回すと、ほぼ確実にどこかで止まります。媒体の応募と同じ管理表に、同じ形式で1行足すのが確実です。列が増えすぎると誰も書かなくなるので、電話のときに埋める項目は次の範囲に絞ります。

列電話応募のときに入れる内容
受付日電話を受けた日(折り返した日ではない)
氏名聞き取った読みも併記
連絡先電話番号。可能ならメールも
応募職種本人の言った通りに書く
応募経路「電話」「郵送」「持参」「ハローワーク紹介状」など
状態折り返し待ち/書類待ち/面接日程調整中
担当折り返す人の名前

書類がまだ届いていなくても、受付日の時点で1行作ります。応募者から見れば、電話をかけた日が応募日です。管理表そのものの作り方は応募者管理表をExcelで作り直す。最低限の列と運用ルールで詳しく扱っています。

ハローワークの紹介状を持って来られた場合

ハローワーク経由の応募者は、紹介状を持って直接来訪することがあります。この場合、本人への連絡だけでなく、紹介元への選考結果の報告が必要になるのが媒体応募との違いです。紹介状には、結果を記入して返送する欄が設けられていることが多いため、受付で預かったら紹介状も一緒に保管します。

採用担当が不在の期間は、そもそもハローワーク求人が失効していたり、古い条件のまま残っていたりすることがあります。来訪した応募者が見ていた求人内容と、今の条件が違っていないかは確認しておきたいところです。失効や内容更新の手順はハローワーク求人が失効している/内容が古いときの再掲載手順にまとめています。

応募経路を記録しておくと、あとで効く

管理表に「応募経路」の列を作る意味は、目の前の対応だけではありません。どの経路から何人来ているかが残っていれば、媒体契約の更新時に、どこを残してどこを止めるかの材料になります。郵送や電話や紹介状からの応募が一定数あるなら、有料媒体を1本減らしても母集団が極端に減らない場合があります。

前任者が応募経路を記録していなかったために、更新の可否を判断できないという相談は少なくありません。今から1行ずつ残していけば、次の更新期には判断材料が手元にあります。

まとめ

媒体以外から来る応募への対応は、難しい判断を含みません。受付と総務に短い一文を渡し、その場で面接せず書類を預かり、受領を伝え、管理表に1行足す。それだけです。ただし、これを決める人が社内にいない状態が続くと、応募は静かに消えていきます。

採用担当の退職で求人活動が止まっている場合、こうした受け皿の整備と並行して、復旧と後任の採用を進める必要があります。当社の採用担当引き継ぎ代行は、止まった求人活動の復旧、後任の採用、引き継ぎと業務改善までを標準4ヶ月で担います。後任は採用担当の経験者でなくて構いません。費用の内訳は料金プランをご覧ください。

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